苗場音楽突撃隊 '12

苗場より戻ってきました。今年は前夜祭から含め四日間とも天気に恵まれました。その分暑くて疲労も増したかもしれませんが、雨よりはやはりフェスの醍醐味が感じられました。

苗場の電波状況が非常に悪くて、少しはツィートはしてましたが、なかなか繋がらないので後半はあきらめてました。そりゃあの山奥に一気に4万人以上の人が集まるわけだから仕方ないですが。
そんなわけで久しぶりにブログにでも掲載しようと思います。


苗場音楽突撃隊(Dr,池畑潤二、G,松田文、B,井上富雄)の模様を振り返ると、27日の初日はまず突撃隊の3人で登場し「太陽にほえろのテーマ」「スパイ大作戦のテーマ」の2曲をインストゥルメントで演奏した。(このスタイルは3日間とも同じ)
最初のゲストは、Big Willie's Burlesque presents 'The New Recessionaires'からリーダでDr,のビッグ・ウィリー、Keys,マイク・ボイト、Sax,ビル・アンガーマン、そして最高にセクシーなダンスで魅了したカロリーナ・セリソラが参加し、「Taboo」「ST.Thomas」を披露。タブーではDee Dee FeverのKeicotも参加し例の「ちょっとだけよ〜あんたも好きね〜」のMCをやってくれた。あの苗場食堂のステージが妖艶な雰囲気に包まれた。

その流れを引き継ぎつつKicotのソロで「Proud Mary」。ティナ・ターナーのバージョンに近いがロックフィーリング溢れてかっこいいステージングでした。

27日ラストのゲストは浅井健一。昨年も参加してくれましたが、二年連続で参加とありがたいです。「20th Century Boy」「Lazy Crazy Bluse」「Do the Boogie」と今年は全編カヴァーを選曲。また違ったベンジーの魅力が引立ったのではないでしょうか。


28日二日目。最初に登場していただいたのは日本のRock Legend仲井戸Chabo 麗市。面識はありましたが、一緒に演奏するのは今回が初めて。とても光栄な事です。
チャボさんの選曲は、「Rain Fall」「I'm walking to New Orlesns」「ルイジアナ・ママ」の3曲。そうそう今回の突撃隊のテーマはニューオリンズでもあったのですが、そのラインに沿って実に見事なセレクトでした。
チャボさんとは旧知の仲の、完熟トリオでフジロックに参加していたKey,Dr.Kyonも急遽セッションに加わり、まさにニューオリンズ色濃いステージが展開。やっぱあかっこいいでしょう!男で、大人で、ロックで、言うことなしです。

二人目は、こちらは博多の伝説のシンガーソングライター、山部善次郎。
山善さんはまずオリジナルの「Boogie baby」ロッカーズがカヴァーした事で有名な「かわいいあの娘」「キャデラック」に3曲に続きプロコルハルムの「青い影」オーティス・レディングのTry a little tenderness「少しだけやさしく」と2曲とも素敵な日本詩で披露。
山善がやると全てが山善節。渋かったあ。博多ビート炸裂したなあ。


29日三日目。最初のゲストは何とMCで活躍のクリス・ペプラー。意外かもしれませんがベースが凄く上手いんです。と言うわけで僕とツインベースで演奏する事に。先ずは「20th Century boy」をルーズなシャッフルブルースにアレンジしクリスが歌も披露。あの声で歌うんだものそりゃかっこいいさ。

そしてモーサムトーンベンダーの百々が加わりThe Whoの「My Generation」。間奏ではクリスと僕とでベースバトルを展開。こんな経験は初めて。面白かったなあ。
それから百々のソロでオリジナルの「高架下の幽霊」ルースターズの「Sitting on the fence」を百々が歌う。何だか若々しい気分にさせられた。

そして突撃隊最後のゲストはギャズ・メイオール。彼が率いるTrojansからバグパイパーとバイオリニストを従えてステージに登場。もちろん演奏曲はあの「リンゴ追分」。
ちょっと名前を忘れて申し訳ないのですが、ネパールから来たフルーティストも参加しました。とても美しい音色で観客を魅了していました。
ギャズはさすがに盛り上げ上手で、一気に会場を野外ダンスフロアーに様変わりさせ、オーディエンスは最高潮に達していた。ラストにふさわしい大団円で幕を閉じた。


ざっとこんな展開の苗場音楽突撃隊の三日間でした。昨年とはまた趣が変わって少し大人ぽかったり、ワールドワイドな展開になって来ているかな。

'12のフジロック、もちろんですが色んなステージで色んなアーティストも見ました。ちょっと悔やまれるのは、この突撃隊の出演時間と被って好きなアーティストのライブが見れなかった事かな。まあ致し方ない事ですが。
来年、苗場音楽突撃隊の出演があるかどうかはわかりませんが、またフジロックに参加出来ればいいなあと、終わったばかりだけど切に望むところです。

PROVISION

楽器に携わる事を生業として30年くらいになりますが、先日初めてオーダーメイドの楽器を手にしました。

 

以前からオーダーメイドには興味はあったもののなかなか行動に移せなかった。というか国内にもたくさんのギター工房が存在してますし、直接探って確かめるという時間もあまり作れませんし、そんな状況の中、今回知人の紹介で山口県は宇部市に工房を構える「プロビジョンギター」さんが快く引き受けてくれましたので実現に至りました。

 

どういうベースを作ってもらおうか?試行錯誤したあげく、普段はフェンダーメイン、それも'60 '70の楽器でプレイしている僕にとって、持ってる楽器に不満はないわけで、更にプラスアルファとなると5弦ベースが良いのではという結論になりました。

5弦ベースは1本だけちょっと変わり物のイギリスのアンプメーカー、トレース・エリットブランドのを所有していますが、ピックアップがアクティブでいわゆる最近のというかドンシャリなサウンドで、それはそれでレコーディング等使い用に寄っては問題ないのですが、今一つついてこないというか手応えが薄い感じで、もう少しガツンと来るのはない物かと感じていたわけです。

 

 

とういう事で初めてオーダーするわけですが、一から全部となるとかなり大変ですので、ある程度フォーマット出来たものを好みのスタイルにオーダーして行くという形を取りました。

フェンダージャズベースのシェイプを基本に、材質、ナット幅やボディシェイプ、ピックアップやブリッジその他のパーツ類等を全てオーダー。

 

仕様は以下です。

 

・ネック 5弦用JB4:1ヘッド

メイプル/パーフェロー指板、ナット幅47mm、指板240R、フレット国産#214(高さ1,2mm2,4mm

ポジションマーククレイドット、グリップノーマル5弦用Uシェイプ、ロングスケール、

塗装ナチュラル/ラッカー

 

・ボディ 5弦用JBシェイプ

アルダー2P、塗装メルセデスブルー/ラッカー

 

・パーツ 5弦用

ペグ=後藤ガットGB528/4:1N、牛骨ナット、テンションピン=ボタンタイプ、

ブリッジ=ヒップショットStyle'B'5弦ブラス駒ブラックメッキ、

ポット=CTS250KA、ジャック=SW CRAFT2P(#11)、ノブ=JB7角インチ用、

ピックガード=パーチメントカラー3P

コントロールパネル=ノーマルJB用、ピックアップ=リンディフレーリンJB5弦用set

=ダダリオ045/065/085/105/130T

 

 

もちろん全て自分でセレクトしたわけではなく、先方の意見も取り入れつつ他の方にもアドバイスを受けつつ決めて行ったわけですが、かなり完璧に近い形で仕上がってきました。

ヒップショットのブリッジは当初ブラックではなくシルバーの予定でしたが、取り寄せた部品が少し不具合だったらしく(この辺りがこの工房の徹底した完備のこだわりよう)後日取り替えるという事で、とりあえず代用でブラックを装着してもらったのですが、見た目この方がかっこよくない?という印象を受けたのでこのままブラックのブリッジを装着する事にしました。

 

こういう素材を集めて作り上げるというのは、すべて最高品だから良いという物ではなく、職人さんの腕もあるし、各々のパーツの色んな相性があったり、当然プレイヤーにマッチするというのが大前提なわけで、ほんとに完成するまで全く把握出来ない物だと思います。

 

 

この楽器を受け取って、ルックスOK、持って触って良い感触、ウエイトが軽いのも注文通り。弾いてみてスムーズで粘りがあって良い反応。スピーカーから出て来た音に思わずNICE!

 

 

 

 

現在、布袋寅泰ツアー中ですが、先日の福岡公演から早速本番でも使用。

真新しいのにパキパキした音になってなく太くて柔らかい。でも明るさはちゃんとあって好みのサウンドに仕上がっていました。問題ないですね。大満足しています。

 

使い熟して行けばもっともっと鳴ってくると思います。楽しみです!

 

PROVISION GUITAR

4/8

 先日、7月4日に誕生日を迎え、ついに大台50才になりました。全く自覚無しな50才。



7月に入ってからの一大イベントと言えば、富士登山を敢行したした事で、それについてあれこれ書きたかったのですが、やはり頂上での天候不良でご来光が見れなかったというのが、かなり心残りになっていまして、いつの日かまた再チャレンジした時にでもという思いです。

でも、頂上に達した時の感動は一入でしたよ。また改めて具体的に書きたいと思います。



今年の夏はライブ三昧な予定で、それもロックモード全開なアーティストが多く、今から楽しみでしょうがないのだが、とりあえず7月前半を過ぎて、4アーティスト4本のライブを終えました。



先ずは10日新宿ロフトで行われたZIGZAG。ルースターズと同時期にデビューし事務所も同じだった事から何かと付き合いが続いている仲間です。現在はVo,G,のヒロシ、Dr,マークの二人で、ずっと活動をしていたわけではなく、色々と紆余曲折ありながら数年前から再稼働したが、現在はベース不在という事でサポートを頼まれたという経緯です。

先日レコーディングも行い、いよいよライブをやる事になったというわけです。

もちろん彼らのライブに参加するのは初めての事でしたが、やはり30年来の知り合いですから何の違和感もなく溶け込む事が出来ました。ストレートな3ピースバンド、これに勝るスリリングさはない。







12日、打って変わってCAJUN MOON BAND 下北沢440でのライブ。3月15日の延期分。

年に1回か2回しか活動しないこのバンド。別にやりたくないわけではなく、なかなかスケジュールを合わせるのが大変なんです。でも、そんなこんなで結成7年を迎えるとは笑える。



この日も東京の暑さはハンパなかったからか、会場に着くなりみなさん生ビールをぐびぐび。セッティングの段階から飲んでしまっていた。

昨年8月以来のライブとあって、色々と思い出しながらリハーサルを進める。

リハが終わると恒例の隣の都夏で早速前打ち上げ。いい感じになった所で本番が始まる。

しかし、いざ本番に入るとバシッと音が絡み合うのがこのバンドの凄い所。半ばコミックバンドの勢いも増しながら、笑いもあるが、壮絶なプレイも炸裂するという、奇妙なバンドへと進化しつつあります。ほんと楽しいなあ!




個人的にですが、この日のどうしてもやりたかったカヴァー曲を披露出来たのも良かった。

久保田麻琴と夕焼け楽団の星くずという曲。

以前、女性シンガーの岩下清香さんのアレンジをした時にこの曲を取り上げた事がありましたが、最近偶然にもこの曲を耳にする機会が幾度かあって、これは何か自分に必要ではないのかと感じたのでした。


こちらがオリジナルの久保田麻琴と夕焼け楽団



岩下清香バージョン





15日、band HANADA 横浜サムズアップ。このバンドのある意味ホームグランド的場所のサムズアップ。

いつも言っていますが、阿吽の呼吸というのでしょうか、もう何も動ずる事が出来ないようなサウンドのまとまりよう。こちらも唯一無二なバンドに進化しつつあります。

この日は時間的余裕もあり会場でのリハーサルを珍しく(笑)念入りにやっていた。その時点で候補曲にあがっていた数曲を結局本番ではやらなかった。花田裕之の気まぐれさは多少は知ってはいるが、あれはいったいなんだったんだろうと?今振り返ると不思議だなあ。








17日、NANO-MUGEN FES に佐野元春 & HKB で出演。ASIAN KUNG-FU GENERATIONが中心となり’03に始まったフェスティバル。



今回のHKBはブラスセクションなしで、ギターは藤井一彦とシンプルでワイルドな編成。先月ファイナル公演終えたばかりだったので、バンドの息はずれる事なく短いステージを成し遂げた。

出演者もそうだからやはりオーディエンスも20代を中心とした若い世代が多く、彼らから見れば大人なバンドに映ったかもしれないが、円熟を増したロックとはこういうもんだというのを感じ取ってもらえたらいいのだが。





一週間で4アーティストのライブを終え、あたふたしながら今週(7月18日)明けからフジロックでの新企画「苗場音楽突撃隊」のリハーサルを。


まだまだ忙しい夏は続くぞ!


3ヶ月後に

 6月18日、19日、佐野元春 & THE HOBO KING BAND のコンサート。東京国際フォーラムで行われた。
昨年デビュー30周年を迎えた佐野元春。その年の夏頃からアニバーサリーイベントが開始し、パート1、パート2と経て今年に入って、僕も参加するホーボー・キング・バンドとのツアー、パート3「ALL FLOWERS IN TIME」が始まった。


パート1は井上鑑率いる超絶バンドとのコラボのスポークン・ワーズ。パート2は次世代の仲間とジョイントしたコヨーテ・バンドとのツアー。
そして往年の名曲の数々を大団円に展開したホーボー・キング・バンドとのパート3そしてファイナルへと。


30年間全くと言っていいほど休みなく音楽を作り続けて来た佐野元春、その楽曲の数たるや膨大なものだし、僕の知ってる限り世界で一番音楽的振り幅の広い人だけに、こうでも分けなくては収拾がつかなかったのかもしれない。というかこれでもまだまだ全然網羅出来てないというのが本人の感想だと思いますが。


ファイナルシリーズの大阪城ホールでは、たくさんのスペシャルなゲストが登場し、もう二度と見る事が出来ないであろう素晴らしいセッションが繰り広げられた。ざっと羅列させてもらうと、スカパラ・ホーンズ、ラブ・サイケデリコ、藤井一彦、佐橋佳幸、伊藤銀次、杉真理、片寄明人、堂島孝平、山口洋、スガシカオ、山下久美子、深沼元昭、それからスピーチで登場した野茂英雄。とこんなメンバーが一堂に会する事なんてそうあるもんではないよね。
さしずめ僕はラストワルツの The Band のメンバーになりきったように、このシチュエーションを楽しんでいました。
ゲストコーナーを終えても、この日のギグは最後まで気を抜く事なく、びしっと締まった演奏を展開。佐野さんもメンバーも最高潮に達する勢いでした。




この大阪城ホールが3月6日に行われ、この勢いで東京のファイナルを迎えるはずだったが、震災で延期になり、ようやく先日開催する事が出来ました。
その日から止まっていた時計の針がようやく動き出したかのようです。



国際フォーラムでのファイナル2デイズも無事に大盛況のうちに幕を閉じました。今回はゲストはなし、中盤からG,佐橋佳幸が参加のみで、バンドだけで3時間に渡るライブを2日間、この3ヶ月を瞬時に凝縮したようなライブでした。

佐野さんはいつもより穏やか雰囲気を醸し出していた。このフォーラム用リハーサルの段階からなんとくそんな感じを受けていたのですが、本番もいつものような棟梁っぷりは発せず、至って冷静にステージを組み立てこなして行ってるようでした。
こちらもつられてというか、その指揮に準じて演奏したという感じですね。
終わってみるとあっという間に過ぎて行った2日間でした。



いや、内容的には凄く濃くて熱い演奏が展開されていたと思うのですが、なんと言いますか、一音一音を噛みしめて演奏するような、自分でも驚くくらい焦りなくプレイしていたように思う。というかそういう事が出来るようになったのかという、自分に対しても再確認した次第だ。
わーっと盛り上がって熱くプレイするのも大好きだけど、自分の仕事をきっちりと正確にこなすというのも気持ちの良いもんである。
また一つ違う境地へと誘われたような感触を受けました。今後が楽しみでもありますね。






淡々と

 6月11日、12日と花田裕之「流れ」に同行させてもらった。
11日は富山県の高岡市にある「カフェポローニャ」。オーガナイザーの渡辺氏に富山空港でピックアップしてもらい高岡へ。高岡駅から30分ほど車で走るとのどかな田園風景に変わって来て、その田んぼに囲まれた中にあるカフェでライブ。



こんなにのんびりとリラックスした環境でライブが出来るなんてなかなかないよね。



花田裕之とのジョイントライブは過去にも何度か演奏しましたが、基本的に彼が一人で弾き語りをしている所に僕が邪魔しないように割り込むという感じかな。
いつものように淡々と進行する彼のスタイルにはこういう雰囲気がぴったりでもある。





12日は京都西院にある「ウーララ」。ここも初めてのライブハウス。昨日とは打って変わって地下にあるまさにライブハウスといった場所。京都にも色々あるんだな。ちょっと吉祥寺とか中央線沿線にあってもおかしくないような感じがした。

この日はあいにくの雨で、本番頃は大雨に近い状況だった。だからといって演奏にどうこう影響するわけではないが、心無しかテンションが上がってこないのも否めないかな。

まあ、そういう状況でもなにも動ぜず、いつものようにやるのが花田スタイルで、この夜のギグも淡々と進行していた。
でも途中ちょっと何か察したのか、急に予定外の曲をやりだしたり、意外な展開に興味が沸いた。



以前も述べたと思うが、こういうアコースティックスタイルでルースターズの曲を演奏するのもなかなか面白い。




「流れ」に同行させてもらった2日間。旅自体も淡々としていたかな。ワイワイガヤガヤするでもなく、飛行機に乗って電車に乗ってと、ライブをしてお酒をちびちびと飲んでとほんとに淡々と時間が過ぎて行った感じがする。
これはこれで居心地の良い旅だった。


追伸
twitterに同姓同名の方がいたようで、僕のアカウントはtomioinoueです。